26

9月

2009

お母さんに手を引かれて入学した、あの日から

 

 今朝の話なんですが、まあこれ書いてるのが土曜の夜なんで、土曜の朝の話なんですが、職場の最寄り駅で怖い思いをしたのでそれを書きたいと思います。

 駅の壁にたいてい貼ってある、駅周辺の地図、ありますよね?

 あれを指さして、正確に言うと、10メートルぐらい先からその地図を指さしたまま近づいていって、最終的に指先が地図に触れるまで近づいてから、

「ここを、ドーーーン!!」

ってもんのすごい大声で叫んだ後、じっと地図をにらみ続けてるおっさんがいまして。

 あの。

 あのね、工夫のない感想を書いちゃいますけど、怖い。

 おっさん、怖いです。

  まず間違いなく、指さしてた場所、爆発してる。もしくは、シュッ、って消えてる。シュッ、って。あるいは黄泉の女神に愛されたあの死の大地に、千年ぶりに 色とりどりのチューリップが咲き乱れてる。そんでその様子を子供たちに実況解説された大婆様が「おおおおおおお」ってうなってる。

 で。

 怖さを引き立たせてる要因として、おっさんすごくちゃんとした格好してたんですよ。見るからに高そうなダークブルーのスーツ着て、髪もなんかダンディー的な感じになってて、それで『ここを、ドーン』ですから。

「そういう話は秘書を通してくれないか」

 それぐらいは言ってそうな大人が『ここを、ドーン』ですから。中学を卒業した時点で『ここを、ドーン』からも卒業しててほしいんです。

 10歳。親に隠れて初めてした『ここを、ドーン』。

 12歳。好きだったあの子とのちいさなちいさな『ここを、ドーン』。

 13歳。友人を初めて本気で殴った『ここを、ドーン』。

 14歳。お前は父さんの子じゃな『ここを、ドーン』。

 そんな目を閉じればまぶたに鮮やかによみがえる、数々の『ここを、ドーン』を胸に秘め中学校を門出したりしなかったりしながら今日はお別れです。おやすみなさい。