05

6月

2010

もうほんとのほんとにいっちゃうからな、のこと。

 

 

 休日に近所の肉屋に買い物に行ったんですよ。

 昼の二時過ぎにふらふらと起きまして、んで、

「チキンカツ食べたい」

と思い立ちまして。大根おろしのストックがまだ残ってるからめんつゆに全部投入してチューブの生姜をどばっと入れたやつをチキンカツにかけてごはんと一緒に食べようじゃないか。

 さあ、食べようじゃないか。

 とぼっさぼさの頭のまんま出かけてチキンカツを手に歩いてたときに、その男女に出会ったんです。

 年の頃は二人とも十歳くらいでしょうか。まあ、子どもです。

「はやくこないとおれさきにいっちゃうからなっ」

 自転車にのった男の子が振り返って叫んでいます。

 それに対し、女の子は清々しいほどのノーリアクション。DSをやりながらのろのろのろのろ歩いていて。っていうか時々止まってて。

「おまえばしょしらないんだから、おれがさきにいったらもうあえないんだぞ。いやだったらDSやめろよな」

 ようやく顔をあげたかと思ったら、俺があの男の子だったら号泣するレベルの冷たい目で男の子を数秒観察したのちDS再開。

 この後、五メートルおきぐらいで自転車を止めて、「もうほんとにほんとにいっちゃうからな」的なことを叫び続ける男の子と、「あれ、母国語が違うのかな?」ってぐらい無視し続ける女の子、という悲しい光景が続きました。

 男の子に感情移入しちゃって、もうね、泣きそうになりました。

 ファンタでもおごってあげればよかった。

 

 

 

 

 

 

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