03

7月

2010

『ペンギンハイウェイ』を読んだこと。

 

 

 久しぶりに読んだ本の話を。

 あの、森見登美彦さんは本当に外れがない作家だと思うんです。伊坂幸太郎さんと同じくらい、幅広い層に受け入れられるエンターテイメント作家なのではないでしょうか。

 そして伊坂さんと同じように、おもしろいのはわかってるけどまあ毎回買わなくてもいいかな、と思ってしまう作家でもあると思うのです。

 で。

 これまでもっぱら京都を舞台にした大学生の話を書いてきた森見さんの最新作『ペンギンハイウェイ』は、小学生が主人公。舞台も京都ではありません。にも関わらずすべてが森見さんの世界観で出来ていて、そのことに感心してしまいました。

 想像していたよりかなりがっつりSF要素盛りだくさんの物語なのに、小説の核の部分をストーリーにおいていません。

 小学生の、というよりは作者自身の、心配になるほどきれいな気持ちがところどころに言葉になって現れていて、読後あたたかい気持ちになれる小説だと思います。そして、小学生の一人称小説とは思えないほど「おっぱい」という単語が頻出する小説でもあります。

 デビュー作『太陽の塔』でのラスト近くの独白「ええわけがない。ええわけがあるものか」に泣きそうになった方、そんなひとたちに是非おすすめしたいです。

 

ペンギン・ハイウェイ

 

 

 

 

 

 

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